研究会概要
より優れた工事を実現するために、たえず新たな開発をくり返す建設技術。このことは、基礎工法においても例外ではありません。
正確・確実な施工性や完成後の信頼性などから、従来より高く評価されてきたオープンケーソン工法。しかし、オープンケーソンの用途の多様化とともに、施工条件がますます厳しくなるなかで、さらに合理的で効率的、かつ安全性の高いシステマチックな施工法の開発が期待されてきました。こうしたニーズに応え、建設省土木研究所で開発されたケーソン沈設システムと、プレキャストブロック工法を組み合わせることにより、安全で信頼性の高い基礎を築造することが可能となりました。
この新しい施工法の普及と発展および施工技術の改良などを目的に発足したPCウェル工法研究会は、今後、より一段と地道な研究開発にとりくみ、国土開発にいささかなりとも貢献したいと考えています。
組織と活動
PCウェル工法研究会は、建設省土木研究所(当時)開発による拡底掘削機と円筒状のプレキャスト コンクリートブロックを懸吊支持して沈設するケーソン工法【PCウェル工法】をベースに、当研究会で開発した工法の普及・技術の向上を行うとともに、工法の健全な発展を図ることを目的として、昭和 59年6月に発足しました。 以来、多数の企業が参加して研究会活動を進めてまいりましたが、「PCウェル工法」につきましては現在までに約2,600基(総延長60,000m以上)を超える施工実績を有するに至り、また、平成2年度より建設 省総合技術開発プロジェクトへの取り組みの1つとして開発が進められました「自動化オープンケーソン工法【SOCS】」につきましても、現在までに11件のプロジェクトでご採用頂いている状況です。 (平成30年4月現在)
当研究会は、下図に示しますように、広報部会と積算・施工・設計の各研究部会を常設し、工法の 開発・改良・普及、並びに技術資料の整備に関する活動を実施しておりますが、特に当研究会で刊行しておりますそれぞれの工法の技術資料及び積算資料は、発注者及びコンサルタントをはじめ多数の皆様方にご活用を頂いております。